幸せにさせて欲しい

既婚者Tさんを全力で幸せにするブログ。

はちみつの効能。レモンの魔除け。

聞かないと決めた。
疑いたくないから。
どう観察しても私に気持ちがあるのに
人の言うことを真に受けて、
Tさんを信じないのは失礼だと思った。
その代わり、どうしても気になっていた、Tさんの風邪に当たることにした。

風邪に効くものを作って持っていった。

そうして仕事が始まる前に
話しかけた。

「Tさん」

と。ところが他の人に話しかけられてて、一度躊躇した。

やっぱいいです、と。

だけど話しかけた人はすぐに去っていった。

思いきって言った。
Tさんに渡したいものがあるんです、と。

何言ってるかわからない顔だった。
ちょっと混乱。
いろんな、期待と疑いと驚きと照れが混じったような顔だ。


何?と聞かれたけれど、
秘密ですと答えた。


そのままロッカー室についてきて欲しかった、のに、Tさんは行ったほうがいいのか、ここに居ればいいのか、でも大したものじゃないだろうし(仕事関係だろうし)まぁ此処でもいいんだろうって考えた様子で躊躇しつつもしっかと心を落ち着けてそのまま突っ立っていた。
来てほしかったからじれったくて、でもついて来てなんて言えなくて、目で訴えかけた。来てって。周りはざわついてたくさん人がいた。その時すでに外界と遮断され二人の世界に入っていたけど、やっぱり心は恥ずかしい、いっぱいいっぱいな気持ちに溢れていた。何かを受け取ったTさんは一瞬動揺しつつもしずしずと大人しくついてきた。



恥ずかしさと時間のなさに追いたてられロッカー室へは走っていった。
女子ロッカー室に取りに行ってる間、ロッカー室の前で突っ立っている羽目になったTさんはかわいそうだったけど。
戻るとTさんは女の人に話しかけられてて、私とも懇意にしてる人だったから、一緒にそこにいて話して終わるのを待っていた。

そして渡した。中身の説明を付け加えながら。


受け取ったとき、Tさんがどう思ったのかは知らない。
話すことに集中しすぎてTさんの感情も自分の感情も読み取れなかった。

お互いになにも考えていなかったかもしれない。

その後しばらくは
顔が熱くて手も震えてた。

最近あるきっかけから話しかけてくれるようになった。


だからすれ違い様、

「風邪引いてないよ」

と笑って声をかけていった。

私はにこにこと笑い、嘘だ~という疑いの顔で相槌をうった。



今日Tさんは早く帰った。
帰り際、蜂蜜食べなきゃとおどけて通りすぎた。笑った。幸せを感じた。


甘いものは苦手ですか?

と聞いたら少し、と言った。

ちょっとごめんねと感じたけれど、
当のTさんはやんちゃな子供のように帰っていったからいいと思う。